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懐石家具

利休形 四つ椀 折敷 煮物椀 吸物椀 八寸 飯器 湯桶 通盆 脇引

懐石家具

懐石家具(かいせきかぐ)は、懐石に用いられる膳や椀の類をいいます。
懐石家具とは、かつては膳や椀の類を「家具」といい、塗師の中で椀具・折敷・膳・重箱等を造るものを「家具屋」と言ったところから、懐石に用いられる塗物の道具をいいます。
懐石家具は、「利休形」のほかに、各流儀の宗匠による好み物が多くあります。
現在最も一般的に使用されているのは「丸椀」です。
今日一般的に用いられる懐石家具には、折敷、両椀、煮物椀、吸物椀(箸洗)、八寸、飯器、杓子、湯桶、湯の子すくい、通盆、脇引があります。
「利休形」の懐石家具は、宗旦の時代に定められています。
元禄4年(1691)刊『茶道要録』に、初代宗哲が頒布した利休形家具が「利休形諸道具之代付」として掲載されています。
そこには、「吉野椀」、「上り子椀」、「丸椀」、「面桶椀」、「精進椀」の五種があり、それぞれ「飯椀」、「汁椀」、「壷皿(椀)」大小、「平皿(椀)」の四つ椀揃いで、「面桶椀」以外は二ノ椀も付き、「精進椀」には「楪子」と「豆子」が添っています。
折敷では、「皆朱折敷」、「鉋目折敷」、「曲折敷」、「隅不切折敷」が三枚組になっています。
ほかに、「食盛杓子共」、「湯盛」、「酒盛」、「通折敷」が各一ツとあります。
さらに、「重盒二重」一組、「縁高」三段一組、「楪子ノ椀(菓子椀)」と「高杯盆」の三ツ一組となっています。
貞享3年(1686)刊『雍州府志』に「塗師之中造椀具折敷膳重箱等物是謂家具屋倭俗凡椀并膳専称家具」(塗師の中、椀具折敷の膳重箱等の物を造る、是を家具屋と謂う。倭の俗に凡そ椀并びに膳を専ら家具と称す)とあります。

     
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