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風炉

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風炉

風炉(ふろ)は、火を入れて釜を掛ける道具で、村田珠光が四畳半に初めて炉を切り、武野紹鴎、千利休が炉の点前を定めるまでは、茶の湯は四季を問わず風炉を用いていましたが、現在では夏の風炉、冬の炉と使い分け、風炉は大体5月初旬、立夏(5月5日頃)前後から11月初旬、立冬(11月8日頃)前後まで用いられています。もちろん、冬でも炉のないところでは風炉を用います。
風炉は、鎌倉初期に南浦紹明(なんぽじょうみょう)が、仏具である台子などと共に中国から持ち帰ったと伝えられています。
風炉は、その材質から、土を焼いて作った「土風炉」、「唐銅風炉」、「鉄風炉」、「板風炉」などがあります。
風炉は、使用の別では、五徳を使わず直接風炉の肩に釜をかける「切掛(きりかけ)風炉」(切合風炉)、火鉢形で透木(うすき)を用いて釜をかける「透木風炉」、風炉の中に五徳を据えて釜に掛ける風炉に分かれます。
風炉は、その形状により、「切合風炉」、「朝鮮風炉」、「鬼面風炉」、「眉風炉」、「透木風炉」、「紹鴎風炉」、「頬当風炉」(前欠風炉)、「道安風炉」、「丸釜風炉」、「尻張風炉」、「阿弥陀堂風炉」、「達磨風炉」、「面取風炉」、「四方風炉」、「眉四方風炉」、「鶴首風炉」、「雲龍風炉」、「鳳凰風炉」、「琉球風炉」、「丸風炉」などがあります。
また、風炉の各部により、「火口」には木瓜(もつこう)・丸・三角・四角・菱・扇面・団扇・松皮菱・香炉・末広など、「鐶付(かんつき)」には鬼面・獅子面・竜・象・賽・はじき・遠山・松笠・法螺貝・兎・蝙蝠・蝶など、「足」には乳足・軸足・象足・鬼面足・獅子面足・蝶足・唐子足・丸足などがあります。
風炉は、その種類によって灰型を使い分け、火口を引きしるための装飾と点前座のほうへ火気が発散しないように前土器(まえかわらけ)を用います。また、台子、長板など棚物に風炉を据えるもの以外に風炉を据えるときは、必ず敷板の上に据えます。

『茶具備討集』に「風炉 ○奈良(ナラ)風炉 ○銅(カナ)風炉 ○頬当(ホウアテ)風炉 当世数寄者所言 ○乳足(ニウソク) ○軸足(ジクアシ)」とあります。

     
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