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交趾大亀香合
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交趾大亀香合(こうちおおがめこうごう)は、亀の姿をした大ぶりの交趾の合子です。交趾(こうち)は明清代にかけて燒かれた軟陶質の三彩や 黄・緑・紫釉陶などの総称として現在のベトナム北部を通商した商船 (交趾船)からその名が付いたといわれ、産地は中国福建省南部の民窯といい、香薬品の容器として渡来したものが、香合として茶人に珍重されたといいます。
交趾大亀香合は、安政二年(1855)刊『形物香合相撲番付』では、東方最高位の「大関」に位置しています。
交趾大亀香合は、番付頭註に「色絵」とあるように、交趾手は形成後に文様の輪郭を強い彫線や堆線で区切り、内外に釉薬が混ざらないように配色し、亀甲が各種の色に染め分けられているものを上とし、緑、紫、青、黄、茶等の色があります。
交趾大亀香合は、淀城主稲葉家伝来のち大阪生島家所蔵し明治四十五年藤田香雪が臨終の床で九万円で買取った現藤田美術館所蔵品と雲州松平家伝来品で現野村美術館所蔵品が色絵として名高く、惣萌黄のものも根津美術館蔵ほか数点知られています。
『茶道筌蹄』に「同大亀 甲に亀甲あり紫黄もへぎそめ分け形木彫のかめに同し」とあります。
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