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三千家の棚物

表千家 裏千家 武者小路千家

三友棚

棚物(たなもの)は、茶席の道具畳に据えて、点前に際し茶道具を飾り置く棚の総称です。
棚物は、好み物が多くあり、のちの再好み、またその再好みなどがあり、その種類名称は夥しい数にのぼります。
千利休に始まる千家は、利休の孫になる三代元伯宗旦の次男の一翁宗守、三男の江岑宗左、四男の仙叟宗室がそれぞれ、官休庵、不審庵、今日庵として利休以来の道統を継ぎ、その屋敷のある場所から、官休庵は武者小路千家、不審庵は表千家、今日庵は裏千家と呼ばれるようになり、これを三千家といいます。
三千家が共に好んだ棚に、「三友棚」(さんゆうだな)があります。
三友棚(さんゆうだな)は、地板が四方、天板が丸で、竹の二本柱の小棚で、明治初年に大徳寺471世牧宗宗壽和尚が三千家の融和の為として大徳寺境内の松と竹を提供して作らせた棚で、表千家碌々斎は松の天板と地板に摺漆、裏千家又 玅斎は竹の二本柱、武者小路千家一指斎は天板の木口に「溢梅蒔絵」(こぼれうめまきえ)をそれぞれに好み、松竹梅を表して三千家の末永い友好を表し、これに牧宗和尚が「三友」の銘をつけて、三千家に三個そして大徳寺に一個と計四個製作した棚です。
三千家に分れる以前の千家の好み棚には次のようなものがあります。
千利休好みには、真台子、及台子、竹台子、志野棚、葭棚、冠台、四方棚、角棚、丸卓、烏帽子棚、山里棚、三重棚、旅箪笥、一重釣棚、二重釣棚などがあります。
千宗旦好みには、桑台子、爪紅台子、一閑及台子、一閑高麗台子、一閑高麗卓、一閑丸卓、一閑三重棚、水屋洞庫、置洞庫、炮烙棚などがあります。

     
台子  大棚  小棚  仕付棚
     
箪笥  表千家  裏千家  武者小路千家

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