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国師釜

国師釜

国師釜(こくしがま)は、茶の湯釜の形状のひとつで、丸釜で、唐銅一文字蓋、鬼面鐶付の釜です。
国師釜は、与次郎作で、大宝円鑑国師春屋宗園が所持したことからこの名があります。
国師釜は、春屋宗園が天正十四年(1586)十月二十五日正親町天皇から朗源天真禅師号を賜わったとき、利休が贈った釜といわれます。
春屋宗園(しゅんおく そうえん)は、享禄二年(1529)〜慶長十六年(1611)。大徳寺百十一世。春屋は道号、宗園は法諱、自号は一黙子、『龍賓山志』には「自號一愚子、集云一黙藁」とあります。大徳寺百二世江隠宗顕に参じ、江隠示寂後、古渓宗陳と共に笑嶺宗訴に参じ、永禄十二年大徳寺に出世開堂。大通庵、三玄院、薬泉寺、龍光院の開山。天正十四年(1586)十月二十五日正親町天皇より朗源天真禅師号を賜わり、慶長五年十二月二十三日後陽成天皇より大宝円鑑国師号を特賜されます。津田宗及・今井宗久・千利休らと親交し、利休の孫宗旦を弟子とし、古田織部、小堀遠州の参禅の師です。
国師釜は、古くは夢窓釜を称しましたが、この釜は廃滅したといいます。

『茶道筌蹄』に「国師 春屋国師所持、与二郎作、当時山中氏所持、国師丸とも云ふ」とあります。

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