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鍋釜
鍋釜(なべがま)は、茶の湯釜の形状のひとつで、鍋の形をした釜です。
鍋釜は、天命作で、鍋の蓋に相当する上面は弾き肌、荒肌で、中央に小さく口が開けられ、鐶付は常張で上面の端に付けられています。
鍋釜は、蓋は一文字の掻立鐶撮みの共蓋のほか、唐銅の替蓋があります。
鍋釜は、燕庵藪内家に伝来し、藪内家五代竹心紹智が箱に「鍋釜に峰の松風かよひきて 一ふくたつるお茶は面白」と書き付けられたものがあります。
『天王寺屋会記』永禄十三年(1570)に「同三月廿一日昼 なや宗久に而、不時に、なへかま拝見申候、このかま少あたらしき様に見え申候、ふたからかね、つまみおなしく、つるひらつる也、むねあり」とあります。
『山上宗二記』に「珠光鍋釜 宗薫に在、千貫也、但当世は如何と、宗易の気に不入」とあります。
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