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花入盆

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花入盆

花入盆(はないれぼん)は、花入を置く場合に、花入の下に敷く盆のことです。
花入盆は、花入を盆や卓の上に置いて飾ることが、唐物を日本風の書院に飾りつける「書院飾り」において行われ、現今でも花入に添った盆がある場合は薄板でなくその盆が用いられています。
花入盆は、曽呂利花入では四方盆に据えることを倣いとしていますが、この盆は曽呂利盆と呼ばれています。

『仙伝抄』に「一 たなのうへにはつくゑをおかぬ事也。盆に花瓶をすへべし。おしいたにはくわりんのしょくを置べし。ちやわんの花瓶をちやわんの台にすへべからず。くはりんのぼん又くわりんのしょくなんとのうへに置。或はかんばんなどにてもよきなり」とあります。
『義政公御成式目』に「一 たなの上には卓を置ざる事也(卓もつり物はくるしからず)。一 盆に花瓶をすへべし、おし板には花梨の卓をすへべし(くわりんにかぎるべからずしたんつふさんさくきなどあるべし)。一 茶碗の花瓶をちやはんの台にをくべからず盆と卓又翰盤などにをくべし」とあります。
『槐記』に「四角なる花生に、四角なる薄板は、如何がと、盆を覆て置候由を申上ぐ、盆は仰向けて置くべし、桃底の花生など、盆を仰向けて置が故実なりと仰らる」「薄板の内にて、ソロリ板とて、宗和流に限りてあるものなり、他には決してなし、人に対しては、丸の小薄板と云べし(寸法前に記す)、是はソロリの花生に限りて載せる板なり、然れども御前にも、終に出されず、ソロリの時は、盆を用ひらるヽとなり、世上にて左云が故なり、盆に載せず、是を出せば、此訳を人に知らるヽもいやなり、且つ盆に載せることを不知とて笑ふ、覚へて居て出すまじきものなり」「花を生けると枝を生けるとの差別あり、昔し利休が桃底の花生に、桃花を生けたること、是れ一枝の初めなり、桃底は今云ソロリ是なり、枝は木枝なる故に、ソロリなどに入れ度ものなり」とあります。

     
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