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錣羽
直羽 折羽 錣羽 反羽 羽落 毛切 尾垂
錣羽(しころば)とは、茶湯釜の羽の形状のひとつで、羽が胴の付け根からすぐに曲線をつくって下方に向かう形状のものをいいます。
錣羽は、「錏羽」とも書きます。
錣とは、兜や頭巾などの下部に布や縅などを垂らし後頭部を保護する覆いのことで、羽の形が兜の錣のように丸みを帯びていることからこの名があるといいます。
錣羽は、初めて茶之湯用の釜を鋳出したとされる筑前芦屋の真形釜にみられ、それまで一般飲食用の日常具として竈に掛けていた釜が直羽であったものを、茶の湯用に風炉の欄干に掛けるために錣羽が作り出されたのではないかといわれます。
『茶道筌蹄』に「真形 シコロ羽、かたのつかぬを鶴首真形といふ、蘆屋天猫に多し、其後はこの写しなり、古作ゆへ好しれす、底にかへしと云てほそき輪あり」とあります。
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