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毛織水指

抱桶 天竺 西瓜金 毛織

毛織抱桶水指 野村美術館所蔵

毛織(もうる)は、合金の表面に鎚や鏨で文様を叩き出したり、彫り出したものをいいます。
毛織は、インドのモゴル(ムガール)帝国時代(1526〜1857)に織られた織物表面に浮織のあるモール織と表面文様が似ているところからこの名があるといいます。
毛織水指は、素銅を薄く打ち延ばして形を作り、さらに凸凹のある幾何学的模様を打ち出したもので、形状は袋形が多く、共蓋が付いています。
毛織水指は、現存の物では、野村美術館所蔵の南蛮毛織抱桶水指(なんばんもうるだきおけみずさし)があります。
南蛮毛織抱桶水指は、本体を打ち出しで成型し、彫り紋し、口縁と三つの丸い足が付いたもので、 藪内流六世比老斎竹陰紹智の箱書によれば足利義政が所持したものと伝えられ、のちに三条西実隆が藪内宗把にこれを譲りましたが、宗把から利休、利休から藪内剣仲が引き継ぎ、燕庵名物として六代比老斎まで伝来しましたが、西本願寺文如上人に贈られ、以後は本願寺に伝えられたといいます。

『茶道筌蹄』に「唐物、抱桶、天竺、西瓜金、モウル金」とあります。

     
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