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走釘
竹釘 稲妻走釘 二重折釘 走釘 折釘
走釘(はしりくぎ)とは、織部床などの化粧板(雲板)に仕込んで左右に動くようにした折釘のことです。
走釘は、床の間に二幅対や三幅対や広幅の横物などを掛けるときに折釘を水平に移動して掛物の幅に合うようにするために使われます。
走釘は、普通は天井廻縁の下の柱の間に化粧板(雲板)を渡して取付け、この雲板に仕込みます。
走釘は、木の下端に溝が切られた細長い横木で、雲板中央に天井廻縁から九分下がったところに折釘を打ち、その両脇に溝を切り込み、走り釘の根を溝に差し込み、溝に沿って左右に水平移動できるようにしてあります。
『南方録』に「三ツ釘にかゝる大横物は、東山殿にても、五仏祖の大横もの、二間の押板に三幅対のかざりとともに御賞玩ありしなり、これ三ツ釘の始なり、三所ともに釘にかくる本式なり。同筆なれども、牧谿の遊猿の図、琴碁の図などは、中の釘はづして両脇ばかりかけらる。その後小座敷の大横物、珠光の円悟なども三つともにかけらる。利休の欲了菴の大幅も三つかけらる。凡のもの三つともにかくるはひがごとなり。一ツものと思ふ秘蔵のことなり。夜会には凡のものも三ツがけ苦しからず、本式と云々。夜会はその外のものにも心得あることなり」とあります。
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