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頬当風炉

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頬当風炉

頬当風炉(ほおあてぶろ)は、土風炉の形状のひとつで、火口の上部が切れている風炉です。
頬当風炉は、乳足が多く、奈良風炉ともいわれます。
頬当風炉は、顎から両頬にかけて顔面下方を保護するための甲冑の小具足である頬当に似ているところからこの名があるといいます。
頬当風炉は、前欠風炉(まえかきぶろ)とも前切風炉(まえきりぶろ)ともいいます。

『正伝集』に「眉ありの風炉と云は、金風炉の口の如く、上へ切り揚げず、前に狭間を開きたるを云也。眉ある風炉は多分透木据にする也。是を真の台子の時用ふと也。透木据の風炉の内は、廻りに畦を立て、丸く灰を置廻し候也。前土器は如常立る也。頬当風炉は、軸足にして多分五徳据也。是を草の風炉と云也。当世数多く有之風炉にて子細なし。但し眉有に軸足もあり、頬当に乳足もあり、大方は古より定置候共、時節の作意次第と心得べし。故に宗易時代より以来、口の差別なしに乳足にも、軸足にも、好みに任せ候也。」とあります。

     
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