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瓦板

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敷板 瓦板

瓦板(かわらいた)は、風炉の下に敷く敷板のひとつで、陶磁器製の板です。
瓦板は、敷瓦(しきがわら)ともいい、鉄風炉に用います。
瓦板は、織部焼が主に用いられていますが、楽焼、志野焼、信楽焼、丹波焼、備前焼などもまた用いられます。また、古瓦などを用いる場合などもあります。
瓦板は、表千家七世如心斎が大徳寺寸松庵の花壇の瓦を貰い受けて、鉄の丸釜風炉の下に敷き、与二郎作の大阿弥陀堂釜を取合せて、名残に用いたのが始めといい、これを寸松庵瓦あるいは寸松庵敷瓦などといいます。
敷板 寸松庵瓦

寸松庵瓦(すんしょうあんがわら)は、豊臣秀吉の小姓で、後に徳川家康から家光まで三代に仕え茶人でもあった佐久間将監(1570〜1642)が、晩年大徳寺龍光院に設けた隠居所「寸松庵」の花壇の土留めに使うために作られた、上半分だけ緑釉が掛けられ、花壇に埋まる下部は土肌を残して、最下部に倒れ防止の立上りをつけた織部焼の瓦です。
楽焼の敷瓦は、如心斎が楽長入に命じ、青楽で前一方に金の唐草を入れた四角の瓦を造らせたのが始めといいます。

『茶道筌蹄』に「瓦板 織部やき、大徳寺寸松庵園中佐久間氏おりべ焼瓦にて花壇を作る、如心斎此瓦を申うけ鉄の丸釜フロに敷き、与二郎作大阿弥陀堂カマを取合せ、フロの名残に用しが始り也、土フロに用ても不苦、楽は如心斎好、長入始て製す、前一方金入唐草、鉄フロによろしからす、土フロ唐金に用ゆ」「大板は勝手の方にて畳の目三つ、マル板は五つ、小板の大九つ七つの内見合せ、同小は九つ十一の内見合せ、瓦板は小板に同」とあります。
『茶湯古事談』に「風炉の小板ハ古なかりし、紹鴎か比堺の員の町たまといふ所の薪屋の三二と云茶に功の有侘数寄、多年紹鴎の許へ通ひで思ひ入深かりしか、或年風炉はしめに紹鴎を請せし時に、四方なる大平瓦を清くミかひて、道具畳の脇に程よく置て、風炉をのせ釜をかけ、道具なしにてたてしを、紹鴎大にかんし、去迚ハ面白き作意なりとて、其後紹鴎長板を二つに切、小板と名付て、道具畳のすミに置、風炉をのせられしより小板出来しぬ、それより前ハ台子長板等に風炉をのせしとなん」とあります。

     
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