茶道
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香物鉢向付 焼物鉢 預鉢 強肴 香物鉢
香物鉢（こうのものばち）は、茶事にだされる食事（懐石）において、湯桶と一緒に最後に持ち出される漬物を入れた鉢をいいます。
香物鉢は、小鉢を用いることが多く、しかも侘びた風情のものが好まれるようです。
香物鉢の形は様々ですが、香の物が取り易い様に、口縁が反った端反形が多い様です。
むかしは、「引重」（ひきじゅう）と呼ばれる二段重ねの塗箱を用い、上の重に香の物を、下の重に焼物を盛り付けました。
古くは「香物」（こうのもの）が主菜にも数えられ、向付、煮物、香物で一汁三菜ともされたものを、余りに淋しいということで、引重を用いて、主菜の香物を上の重に入れ、それに添えて下の重に焼物を入れて出すようになったといわれます。
さらに、焼物が主菜になって、引重に替り皿鉢を用いるようになり、香物も付け合せていたものが、香物を湯桶を出すときに別に鉢で持ち出すようになっていきます。
現在でも、朝茶や極侘びの茶事では焼物が省かれ、煮物までを主菜として、初献のすぐ後に香物を出して客に預けることもあります。
香物鉢の代表的なものとして、古染付雁木鉢、御本刷毛目鉢、伊賀沓鉢、唐津沓鉢、黒織部沓鉢、唐津片口、黄瀬戸銅鑼鉢、三島や南蛮編笠鉢などがあります。
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