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片口水指

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黒片口

片口(かたくち)は、曲物に注口と把手を付け、共の盛蓋が添った漆塗の水次で、これを水指として見立てて用いたものです。
片口は、紹鴎が唐銅の水次に代えて木地のものを好んだといわれ、利休が極侘びの水指としたもので、黒塗や溜塗を好んでいます。
片口水指は、表千家六世覚々斎原叟宗左が、外溜塗、内黒塗に海松貝(みるがい)蒔絵で好んでいます。

『茶道筌蹄』に「黒片口 利休かた也、木地、大の方を檜木地にめくろぬり、仙叟このみなり」「みる貝片くち 原叟好、実は紀州大恵院様御このみ、外ため内くろ、金と朱にてみる貝の蒔絵」「片口 大中小利休形、中は裏にもちゆ、大小は表にもちゆ、釜へ水をはる時は小は蓋置不用、大は蓋置用ゆ」とあります。
『源流茶話』に「古へ水指ハ唐物金の類、南蛮抱桶或ハ真ノ手桶のたくひにて候を、珠光 備前・しからきの風流なるを撰ひ用ひられ候へ共、なほまれなる故に、侘のたすけに、紹鴎、釣瓶の水指を好ミ出され、利休ハまけ物、極侘は片口をもゆるされ候」 とあります。
『茶式湖月抄』に「一 薬鑵片口の事 薄茶の節水指に用ゆ ○片口は如図口の上へふたを置くなり口を釜の方へする ○薬鑵は常のごとくふたを取り脇へたて掛る」とあります。

     
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