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大口

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大口

惺斎好溜塗内海松貝蒔絵大口

大口(おおくち)は、水指などに水を注ぐ片口状の木地曲物ですが、横手が付いておらず、口が丸いもので、これを水指として見立てて用いたものです。
大口は、口が大きいところから大口と呼ばれ、「おおぐち」ともいいます。
大口の大きさは、口径八寸二分、高さ七寸、注口の長さ二寸八分、口の丸み一寸八分、蓋の径八寸五分です。
大口は、昔は一旦漉した水を大口に貯え、それを水指や釜に移し替えたといい、利休形の水漉は大口にかかる寸法にできています。
大口は、如心斎が席中に水指しとして用いたと伝えられ、表千家では春先のころ置水指として用いられます。
大口は、宗旦好みの黒塗大口があり、表千家十二世惺斎敬翁宗左が溜塗で蓋裏と内側に海松貝(みるがい)金蒔絵で好んでいます。

『茶道筌蹄』に「大口 好なし、元来水遣の具にて釜仕かけの節カマへ水を入れ水指へ水を入るヽ器なり、水指にもちゆるは如心斎より始る、昔の切立か」とあります。
『茶式湖月抄』に 「一 大口 常薄茶の節水指に用 ○口釜の方へして置ふたは常の如く取りたて掛る也 ○但し蓋の上に飾り付ること置水指大蓋の通り」とあります。

     
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