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詠草

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掛軸

詠草(えいそう) とは、和歌や俳諧の書式の一種です。
本来は、詠歌の草稿のことでしたが、転じて和歌書式の一種となります。
俳諧でも詠草の呼称が用いられます。
詠進をするときなどの公式の「竪詠草(たてえいそう)」と、添削を請うときなどの「折詠草(おりえいそう)」とがあります。
「竪詠草」では、料紙は小奉書・杉原などを用います。
「竪詠草」では、料紙を、縦に二つ折りし、これを五分して、一行目の下部に名、二行目の中間に題、三行目に初句、二句、三句を書き、四行目に四句、五句を書き、五行目と裏面は空白とします。
墨継(すみつぎ)は、初句・三句・五句にします。
通常は、歌一首を書きますが、二首書く場合もあり、その場合は三行目に二列に一種、四行目に二列に他の一首を書き、五行目は同様に空けておきます。
「詠進竪詠草」の場合は、美濃紙を用います。
名の下に「上」の一字を書き添えます。
「折詠草」では、杉原、美濃紙、略式では半紙を用います。
「折詠草」では、料紙を、横に二つ折りし、それを縦に四つ折し、一折目中央に題を書き、右端下部に名を書き「上」の一字を添えます。
二折目に歌一首を三行に書き、三折目に「かえ歌」として一首を同様に書きます。
別の題の歌を書く場合は、四折目の一行に題を書き、二行目に初句、二句、三行目に三句、四句を書き、結句の一行を裏面に書きます。
料紙を三つ折にする書式もあります。

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