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煙管
手付煙草盆 手無煙草盆 火入 灰吹 煙草入 煙管 香箸
煙管(きせる)は、煙草盆の中に組み込み、刻みタバコを吸う道具です。
煙管は、ふつう竹の管である羅宇(らう)の両端に金属製の雁首(がんくび)・吸口(すいくち)をつけたものです。
煙管は、薄茶のとき座布団に続いて、莨盆に煙管を二本添え正客の前に持ち出されます。
煙草盆の形によっては、煙管を一本添えることもあり、雁首を中へ落して掛け置くこともあります。
煙草を吸う場合は、正客は次客にすすめたのち、煙管を取り、莨入から煙草を火皿につめ、火入の火で吸付け、吸い終われば、吸殻を灰吹に落とし、懐紙を出して吸口、雁首を清めます。次客も正客のすすめに従いもう一本の煙管に煙草をつめ同様にし、煙管二本を元のように莨盆にのせ、三客、四客へ送ります。
煙管の好物では、表千家 七世 如心斎好 筋、十世 吸江斎好 筋、十一世 碌々斎好 唐草彫、十二世 惺斎好 亀甲、十三世 即中斎好 筋、十四世 而妙斎好 筋、裏千家 十世 認得斎好 夕顔彫、十一世 玄々斎好 筋、十四世 淡々斎好 銀杏彫、武者小路千家 十一世 一指斎好 吉祥草彫などがあります。
『目ざまし草』に「盆の前に煙管を二本おくは、香箸のかはりなりとぞ。」とあります。
『茶道筌蹄』の「煙管」に「鼠屋形 唐より渡りたるま丶の形を写す」「筋 如心斎このみ」「書院 了々斎このみ、鼠屋よりふとし」とあります。
『倭訓栞』に「きせる 煙管又烟吹をいふは蛮語也といへり。京にきせろ、伊勢にきせりとも云。其初は紙を巻て、たばこをもりて吹ける。次で葭・葦・細竹等をそぎて用ふ。羅山文集にも侘波古ハ草名、採之乾暴、剜其葉、而貼于紙、捲之吹火、吸其烟と見えたり。其端盛烟酒者稱雁頸、其所啣稱吸口。種が島には、えんつうといふ。烟笛なるべし。烟笛も漢稱也。蝦夷島にては、せろんぽといふ。おらんだぎせるは全體数奇屋の物也。」、「らう 煙管竹をいふは、もと南天の国の名にして、羅烏とかけり。しゃむに近し、黒班竹を産す。烟管によろし、よて此名を得たりといへり。豊後竹、箱根竹なども此類也。」とあります。
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