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掛軸

墨跡 経切 古筆 懐紙 消息 色紙 詠草 短冊 唐絵 画賛 表具

掛軸
掛軸(かけじく)は、裂(きれ)や紙で軸物に表装して、床に掛けられる書や画で、茶道ではふつう「掛物 (かけもの)」 といいます。
掛軸は、俗に「軸」「幅」ということもあります。
掛軸の語は、中国宋代に見えます。
掛軸は、『南方録』に「掛物ほど第一の道具ハなし」とあるように、茶席で最も重要とされ、茶事茶会の主題というべきもので、茶道の道具の取り合せの中心となるものです。
掛軸は、室町時代には唐絵が多く掛けられていましたが、村田珠光が一休禅師から墨跡を印可の証として授かってから、仏画や唐絵に代わって墨跡を掛けるようになり、武野紹鴎が藤原定家の「小倉草子」を掛けてから、茶席に古筆を掛けるようになり、江戸時代に入ると古筆切や色紙懐紙が、宗旦時代からは茶人の画賛も掛けられるようになります。
掛軸には、次のようなものがあります。
  1. 墨跡」 禅僧が墨筆で書いた筆跡。
  2. 経切」 仏教経典を切断したもの。
  3. 古筆」 平安時代から鎌倉時代にかけての能筆家の筆跡。
  4. 懐紙」 詩歌などを書き記した料紙。
  5. 消息」 手紙。
  6. 色紙」 和歌・書画などを書いた方形の料紙。
  7. 詠草」 本来は詠歌の草稿のことであったが後に和歌や俳諧の書式。
  8. 短冊」 和歌などを書くための細長い料紙。
  9. 唐絵」 中国から伝来あるいは日本人の手になる中国風の絵画。
  10. 画賛」 絵の余白に書き添えた文章または詩歌。
  11. 「古画」
  12. 「家元の字句」

宋の周密(1232〜1298)の『思陵書畫記』に「唐五代皇朝等名畫掛軸」、『齊東野語』巻六「紹興御府書畫式」に「六朝名畫掛軸」「唐五代、皇朝等名畫掛軸、並同六朝裝褫、軸頭旋取旨」「應書畫卷、掛軸、並用雜色錦袋復帕、象牙牌子」とあります。

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