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唐絵

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掛軸
唐絵(からえ) とは、中国から伝来した絵画、あるいは日本人の手になる中国風の絵画のことです。
元来は舶載された中国絵画の呼び名でしたが、平安時代中期に日本の風物を描く「大和絵(倭絵)」が現れると、旧来の仏画を含む中国風の風物などを中国風の画法で描いたものを「唐絵」と呼ぶようになります。
室町時代には主として中国伝来の水墨画を中心とする宋元画が「唐絵」と呼ばれました。
江戸時代になると、狩野永納の元禄6年(1693)刊『本朝画史』に「狩野土佐氏是倭画之専門也、雪舟子是漢画之祖筆、狩野家是漢而兼倭者也」とあるように、狩野派で「漢画」という名前を唱え、日本人の手になる中国風の絵画に対し「漢画」の呼び名が一般的になります。
ただ、谷文晁は文化8年(1811)『写山楼無声詩話』で「唐画和画といふこと、今人誤て土佐狩野二派を以て和画と称し、其他を唐画浮世絵なんといふものあり、是不然なり、和画の称すてに久し、弘仁姓氏録云、雄略天皇御時、卒四部集帰化、男龍一名辰貴、善画工、五世孫勤大壹恵尊亦工絵、天智天皇御世、賜姓倭画師」「また唐絵といふは異邦のこと絵たるをいふなるへし、本邦のこと絵たるをは大和絵といふなるへし」と、唐絵は異邦のことを描いたものだと唱えます。

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