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榜(ぼう)
榜(ぼう)は、木札・立札のことで、僧堂などに掲示する告知のための一種の張り紙のことです。榜には、茶湯榜、回礼榜、免人事榜、報榜、参榜などがあり、その時に応じて掲げられます。
『禪林象器箋』に「品字箋云、説文、榜、木片也。古無紙、凡有示告、皆用板。言簡、懸之牌、文繁、列之榜。後雖有紙、而牌榜之名猶昔焉。」(品字箋に云う、説文に榜は木片也。古え紙無し、凡そ示告有れば、皆板を用う。簡と言う、之を牌に懸ける、文繁ければ、之を榜に列す。後に紙有りと雖ども、牌榜の名は昔の猶し。)とあります。
榜の墨蹟では、大徳寺真珠庵所蔵の国宝「大燈国師墨蹟(看読真詮榜)」が有名です。真詮とは経典を指し、看読とは経文を読誦することをいいます。看読真詮榜(看経榜)とは盂蘭盆会・修正会などに際して住持が大衆を率いて上堂し、各種の経典を読誦する儀式に先立ち、衆僧に読誦すべき各種の経典名を僧堂前に告知する掲示板のことをいいます。この墨蹟では、経典読誦の趣旨を記し、読誦する大悲神呪、観世音経、消災呪の三つの経典を上げており、建武元(1334)年正月の修正会に際して使われたものです。

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