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安名

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安名(あんみょう) 東福寺所蔵 重要文化財「仏鑑禅師墨蹟 円爾号」
安名(あんみょう)とは、禅宗で新たに得度受戒した者に初めて法諱を付与すること、またその文書のことをいいます。
安名の墨蹟では、東福寺所蔵の重要文化財「仏鑑禅師墨蹟 円爾号」が有名です。
仏鑑禅師は、南宋の無準師範(ぶじゅんしばん 1178〜1249)のことです。
円爾(えんに 1202〜1280)は、駿河国の人。五歳で久能山の尭弁について「倶舎頌(くしゃじゅ)」を学び、承久元年(1219)一八歳のとき近江の園城寺で剃髪し天台密教を修め、東大寺に登壇受戒し、次いで上野長樂寺の釈円房栄朝、寿福寺の大蠍了心らについて禅と天台を学びますが、嘉禎元年(1235)入宋、径山の無準師範に参じて禅宗に転じ、円爾と安名されました。円爾は教僧時代の房号(円爾房弁円)で、転宗に際して房号を法諱としたものです。
ちなみに、一般に円爾弁円と呼ばれていますが、円爾に道号はなく、禅宗転派以後の諱の円爾と、教僧時代の諱の弁円を並べて用いるのは誤りです。

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