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鐶付

鬼面 尼面 遠山  常張 獅噛 和様

鐶付

鐶付(かんつき)とは、釜の胴の両側に付けられた、釜を持ち上げるときに釜鐶(かまかん)を通す孔を開けた耳のことです。
鐶付は、「釻付」とも書きます。
鐶付には、大別して唐様(からよう)のものと和様(わよう)のものがあり、古芦屋釜や天命釜には唐様の「鬼面」(きめん)、「尼面」(あまつら)、「遠山」(とおやま)、「常張」(じょうはり)などが多く、近世に入ってからの釜には和様の「松笠」(まつかさ)、「竹節」(たけふし)、「茄子」(なす)、「海老」(えび)、「兎」(うさぎ)、「蜻蛉」(とんぼ)、「鉦鼓耳」(しょうこみみ)など、植物・動物・虫類など様々な意匠があります。
鐶付には、釜によって左右につく種類や向きが異なるものもあり、これを「違い鐶付」(ちがいかんつき)といいます。また釜と一体となったものもあります。

『茶具備討集』に「鐶付 爪取、松笠、竹節、鉦鼓耳、塩吹貝、鬼面、兔耳、蝦、龍頭」とあります。
『茶道筌蹄』に「鐶付 鬼面、鉦鼓耳、遠山、あまつら(龍の事也)、松かさ、茄子、さい(責紐の事なり)、なた豆」とあります。
『千家茶事不白斎聞書』に「鬼面、遠山、栗形、藤の實、利休、兔宗拙、しよこ耳、是鬼面より古きもの也、松かさ、ほら貝など芦屋に多し、かうとつて、百佗のとつてなり、牛の鼻たり也」とあります。

     
鬼面  尼面  遠山   
     
常張  獅噛  和様  鉦鼓耳 

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