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引盃

銚子 引盃 盃台 徳利 石盃

引盃

引盃(ひきさかずき)は、茶事にだされる食事(懐石)に用いる、酒を飲むための塗物の盃のことです。
引盃は、客ひとりひとりが一枚ずつ引くのでこの名があります。
引盃は、五客を一組としますが、実際は客数だけを積み重ね盃台に載せて、銚子と共に席中に持ち出します。
引盃は、朱塗で無地の利休形が一般的に用いられています。
引盃は、昔のものは大きく利休形の大や藪内好みなどでは一枚に五勺以上も入ります。
引盃は、初期のものは黒塗で、のちに朱塗となったといい、朱刷毛目、朱掻合、蒔絵などのものもあります。
引盃は、古田織部が椀の蓋で酒を飲んでいるのを見て、利休が好んだといいます。
『茶湯古事談』に「利休の比迄ハ、別に盃を出さす、椀のかさを盃に用ひき、塗銚子にて酒を出せし、中比より別に盃かんなへを出せしとなん」とあります。
『茶道筌蹄』に「織部、椀の蓋にて酒を飲れしを利休よしとて銘々盃をこのむ」「銘々盃 利休形朱ぬり」「萩絵 原叟このみ、大小二ツ重ね、朱刷毛目、黒漆にて萩の模様」「釻 原叟好、二ツ重ね、うらに黒漆にて釻を書く」「飛石 原叟このみ、海部屋善次方にて墨にて飛石を書れしを今にうつし来る、朱一枚盃」とあります。

     
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