茶道 > 茶道とは > 茶室 > 窓 > 円窓
円窓
円窓(まるまど)は、窓の形状による名称のひとつで、輪郭が丸い形の窓のことです。
円窓は、欠円としたものや、直径が三尺を超える大きな「大円窓」(おおまるまど)などもあります。
円窓は、有楽苑の織田有楽好み二畳半台目本勝手向切下座床「如庵」(じょあん)の入口の土間庇の袖壁に開けられた力竹の添えられた下地窓、仁和寺の四畳半本勝手四畳半切上座床「飛濤亭」(ひとうてい)の下地窓などがあります。
大円窓は、醍醐寺三宝院の四畳半本勝手四畳半切亭主床「松月亭」(しょうげつてい)は、直径四尺七寸で外側に両引分けの障子を立て、當麻寺中之坊の片桐石州好み四畳半本勝手台目切上座床「双塔庵(丸窓席)」(そうとうあん)は、直径五尺四寸五分と現存する茶室の中で最大で、隣室に引違いの障子を立てています。
大円窓は、壁一面の大円窓の下が少し欠け完全な円形ではないものを「吉野窓」(よしのまど)といい、灰屋紹益が妻の吉野太夫を倨んで建てたと伝えられる高台寺の一畳台目逆勝手向切向板上座亭主壁床「遺芳庵」(いほうあん)は、直径五尺二寸、内側に二枚の障子を一筋溝の両引分としてありますが、窓が壁一杯のため引き切っても一尺程しか開きません。
大円窓は、三千家の祖堂にも用いられ、下部を一文字にして、内側に四枚の柳障子を立て、奥に利休の座像が安置されています。
茶道をお気に入りに追加
|