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織部窓
織部窓(おりべまど)は、床の間の内の脇壁に開けられた下地窓のことです。
織部窓は、床の内の脇壁に下地窓を開けることは古田織部が始めたとされるところからこの名があります。
織部窓は、後に床の内の脇壁に開けた明かり取りの下地窓を「墨跡窓」(ぼくせきまど)、墨蹟窓の下地の組子に折釘を打ち花入を掛ける趣向のものを「花明窓」(はなあかりまど)などと呼ぶようになります。
織部窓は、古田織部が大坂陣に際し京屋敷の茶室を義弟の藪内家初代剣仲に譲ったとものと伝えられる薮内家の三畳台目本勝手中柱台目切下座床「燕庵」(えんなん)があり、下地の竹に釘が打たれ、花入を掛けるようになっていて、床柱には花釘が打ってありません。
『松屋会記』慶長六年(1601)十一月廿日古織部会に「床の内、大平の方の脇に窓ありて、此窓に備前筒掛て、うめ、水仙花入、(中略)、床窓の花は其まヽあり、床の内に二色有之」とあります。
『古田織部正殿聞書』に「床の中の窓、此は床江明入候程との為明る、又花を可生為也、下地の真中に竪に細き竹を入てかくべし、是に打釘を打ち、花入を掛置候也」とあります。
『南方録』に「床の内の窓は古織好也、夫故織部窓といふ」とあります。
『桂御別業之記』に「御床之間東壁腰張の有所に窓あり、織部窓に似たり」とあります。
『数寄屋工法集』貞享三年(1686)刊に「床之内西の下地窓 一、床かまちの上端より、下の塗留迄、三尺一寸」「一、高さ、内程一尺三寸、下の塗溜より、ゑつり中すみ迄三寸、それより七寸五分、又、それより一寸五分」「一、床柱内つらより、小壁一寸七分」「一、横内程、一尺三寸二分、前の小壁塗溜より、ゑつり中すみまて、一尺二分、それより一尺三分、それより一寸七分、横二本、縦二本」「懸障子、竪一本、横三本なり」とあります。
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