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露地行灯
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露地行灯(ろじあんどん)は、檜材の溜塗の四方の台に、対角に竹の提手が付き、やや裾広がりの立方体の枠に障子を貼った鞘(さや)と、黒塗で対角に切り抜いた穴が開いた覆板が添った、露地の腰掛に置く、角形の低い行灯です。
露地行灯は、台の上に奉書紙などを四つ折にして置き、その上に下皿(したざら)を置き、その上に油盞(あぶらつき)を支えるほほつき(輪)の付いた下土器(したかわらけ)を置き、その上に全体に平たく二重口になった形から俗に「するめ土器(するめ瓦)」(するめかわらけ)と呼ばれる油盞を載せ、するめ瓦の蓋を取って油を入れ、短灯芯の先を揃えて油に浸し、先をするめ瓦の口から少し出し、火を点け、掻立で炎の調整をし、掻立を下皿の上に置き、するめ瓦の蓋を閉め、鞘を被せ、覆板の穴の部分に取手を通すように被せます。奉書紙や下皿、掻立を敷かないところもあります。
露地行灯は、灯芯は三本か五本にします。
露地では、手燭と燈籠のあかりが基本ですが、手燭の明かりだけでは大人数では暗い露地は歩きにくく、また露地の広さなどによって灯籠の明りが届かない場合に足元行灯を配することがあります。
足元行灯(あしもとあんどん)は、小さな四方の台に、対角に竹の提手が付き、やや裾広がりの長立方体の枠に障子を貼った鞘(さや)が添った、露地に置く、角形の背の高い行灯で、蝋燭を用います。
『茶道筌蹄』に「露地行灯 檜木地溜塗り、覆は黒塗り、待合上客の方に置く、風なき時は蓋を壁へ立てかけおく、但しこれを壁へ添る、風ある時は蓋をするなり、油盞、杉楊枝、何れも利休形」「露地行灯 利休形、檜木地春慶ぬり、覆は真ぬり、火サラにホウヅキありて一枚の油盞をおき風もなき夜は覆をとる」とあります。
『茶式湖月抄』に「露地行灯 台大さ、上八寸六分、下八寸八分半。サヤ、高一寸三分半、アツサ二分、上七寸五分、下八寸一分。屋根、高八寸二分、柱大さ三分半に三分、七寸八分、厚二分、有鼻より六分入て四分あり、足の高六分、ツメ二分半、太さ五分半四方。同手の入る処切ヌキ筋違に長五寸五分に巾八寸、手の竹節一分、下より八寸二分、一分下より六寸七分、巾六分半の竹。煙返し、長五寸七分、巾一寸三分、厚二分半」「路地行灯 灯心三筋、杉楊枝一本」とあります。
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