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銅板葺
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銅板葺(どうはんぶき)は、銅を薄くした板で葺いた屋根の総称です。
銅板葺は、一尺二寸、長さ四尺の定尺の鋼板を何等分かに裁断して使います。その裁ち方により縦六つ切、縦八つ切、横六つ切などと呼び、葺材が小さいほど上等工事とされます。一般には横四つ切ですが、茶室には縦六つ切、縦八つ切が用いられます。
銅板葺は、裁断した銅板の四辺の端を折り曲げ「はぜ」と言う重ね合わせる部分を作ります。上はぜは五分、下はぜは六分程度で、縦横を折り曲げた「はぜ」で継いで絞め込みます。これを掴み込み葺といいます。
銅板葺は、葺き方は、鋼板を屋根面の水平方向に一直線になるように、また、水上・水下の屋根材の真ん中に目地をもってくる平葺が用いられ、一文字葺(いちもんじぶき)と呼ばれます。
銅板葺は、出隅(でずみ)と呼ばれる軒先の角は、蛤葺(はまぐりぶき)という蛤貝に似た曲面に葺くため、扇面状に裁断した銅板を加工して継ぎ合わせて葺いていきます。
銅板葺は、腰葺(こしぶき)といい、一文字瓦と併用して瓦葺から一段落として軒先部分に一文字葺を用いる腰屋根にも多く使われます。
銅板葺は、勾配は一尺行って三寸上がる三寸勾配から一尺行って三寸五分上がる三寸五分勾配に葺かれます。
『守貞漫稿』に「柳営及上野の親王家、其他社祠共に多くは、銅を以て土瓦の形に摸造したるを用ふ、又京阪銅ふき無之、往々市民の廂等に用之あるのみ」とあります。
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