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草の表具

真(表補) 行(幢補) 草(輪補) 大和表具 変り表具 文人表具 名所

草の表具
草の表具(そうのひょうぐ)とは、茶人の書画、画賛、禅僧の墨跡などの本紙を表装する形式です。
草の表具は、輪補(りんぽ)、 輪褙(りんほえ)、輪補絵(りんほえ)、輪補褙(りんぽうえ)などと称されます。
草の表具は、茶掛と呼ばれることもあり、現在茶席ではこの形式が多く用いられますが、利休時代の茶の湯では一般的に行(幢補)の形式が用いられたといいます。
草の表具は、中廻の裂が柱になり、柱巾が極端に細いのが特徴です。
草の表具の中にも、真行草の格式がありますが、一般的には草の真の形はないとされています。ただ織田有楽斎は草の表具にも真を設けています。
草の行は、行の行の柱を狭くした形式です。
草の草は、草の行から一文字を省略した形式です。

『茶道筌蹄』に「輪褙 両脇のせまるを云ふ、四分より懸物に応し広くなるなり」とあります。
『石州三百ヶ條』に「輪補絵には行草ありて、真はこれなし、一文字有之、輪の行也、一文字無之は輪の草なり」とあります。
文安三年(1446)『壒嚢抄』に「本尊懸絵等のめぐりの装束を、或はヘウホウヱと云、或は表紙と云、何れか正そや。 ヘウホウ絵と云は一向僻事歟、表紙又難心得、紙に非す。表背(へうはい)と書てヘウホイと読也、ハイの字をホイと読む例、倍堂(はいたう)をホイタウとよむ等也。五音の相通也、已にヘウホイ師と云者あり。表紙師とは云す、是に輪背(りんほい)、道背(たうほい)と云事有、其品を表背師に尋ぬへし。師の字を用る事は法師なる故歟、仏師、経師、唐紙師なんと云、男をは塗士、蒔絵士、檜物士なんと云也。〓(右巾上宀下登)表背(たうほい)、輪表背(りんほい)と三字に書く」とあります。
『和訓栞』に「へうぐ、裱具とかけり、壒嚢抄に表背とみゆ、輪褙〓(右巾上宀下登)褙などの名あり、へりほそきを輪褙といひ、小べりなきを〓(右巾上宀下登)褙といふ也」とあります。
『正伝集』に「左右の縁に一文字の切をほそく切てまはしたるを真の輪補絵と云也」とあるといいます。

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