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南蛮半練水指

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半練

半練(はんねら)は、南蛮物の一で、素焼の土器のことをいいます。
半練は、半寧羅とも書き、形としては袋形が多く、黄褐色の器胎に多くは叩き文が施され、炭素を吸着させて黒班を呈したものもあります。
半練は、名前の由来は定かではありませんが、焼締陶にくらべて柔らかい胎土のためにこの名があるのではないかともいいます。
半練は、江戸時代に多く渡来し、素朴な趣が好まれ、形状により水指、花入、建水、灰器などに見立てられました。
半練水指は、伝来する物のうちには南海交易船の船内に於いて煮炊きする鍋として用いられた形跡のあるものがあり、そのようなものの中から形状や景色が面白いものがあれば譲り受けて水指などに見立てたものではないかともいいます。
半練は、東南アジア各地で同様の土器が現在も作られているようで、鉄分の多い土に水を加え練って紐状にして、積上げたのち、叩きで全体の形を整えるか、轆轤を使わないで整形したものを、二三日乾かした後に、野焼するといいます。大きなものは水壷、小さなものは煮炊きに用いるといい、土器であるために表面に水がしみ出し蒸発すると熱を奪って気化するために壺の水は常に冷たく保たれるといいます。
半練は、水をしっかりと染み込ませ、色合いが変化することを以って良しとします。

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ハンネラ