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萬寿棚
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萬寿棚(ますだな)は、青漆爪紅(せいしつつまぐれ)の四本柱の四方二重棚で、中棚を一文字形に抜いた、地板のない小棚です。
萬寿棚は、武者小路千家十一世 一指斎好(いっしさい)一叟宗守(いつそうそうしゅ)が好んだ棚です。
萬寿棚は、一指斎が兄の表千家十一世 碌々斎と共に一指斎門下の数寄者で近江八幡の豪商 西川貞二郎家に長期滞在した際、これを記念して各々が西川家の暖簾印曰(なかいち)を意匠した一閑の作で、一指斎は中棚を一文字形に、碌々斎は四方を糸巻形に抜いて曰(なかいち)にかたどったもので、前者は地板のない運び水指の棚として「青漆爪紅萬壽棚」と名付けられ、後者は地板が取り外しのできる兼用の棚として「青漆爪紅糸巻二重棚」と名付けられています。
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