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砧青磁
砧手 天龍寺手 七官手 飛青磁 下蕪 中蕪 蕪無 二重蕪 砧 経筒 筍 浮牡丹
砧青磁(きぬたせいじ)は、南宋時代(1127〜1279)に浙江省龍泉窯でつくられた青磁のうち粉青色の上手のものを日本で「砧手」と呼んだところからこの名があります。
砧青磁の素地は灰白色で、釉薬は厚く掛けられていて、釉肌は粉青色と呼ばれる鮮やかな青緑色をしています。
砧青磁の砧という名称は、青磁鳳凰耳花入「千声」(重文)「万声」(国宝)などの形が砧に似ていたためといい、また千利休所持の青磁鯱耳花入(千利休・伊達家・岩崎家伝来・静嘉堂文庫美術館蔵)の「ひびわれ」を砧を打つ「ひびき」にかけて千利休が名付けたともいいます。
『山上宗二記』に「一、碪花入 青磁也。当世如何。口狭きもの也。拭出しの卓に居わる。松枝隆仙」とあります。
『宗湛日記』天正十五年正月十六日朝、松江隆仙会に「きぬた花生は、青磁のいろこくして少ひヾきあり、高七寸、口広一寸九分あり」とあります。
『分類草人木』に「一、砧 松枝隆仙所持、天下一也。ひびき有とて砧と名付也。」とあります。
『茶道筌蹄』に「キヌタ 砧の杵の形、但し此手の品通してキヌタと云ふ。」とあります。
『槐記』に「享保十二年三月廿九日、参候、青磁の花生、これも拝見して見をぼゆべし、きぬた青磁の至極也、是は大猷院殿より東福門院へ進ぜられ、東福門院より後西院へ進ぜられ、後西院より此御所へ進ぜられし物也、後西院の勅銘にて千声と号す、擣月千声又万声と申す心にやと申上ぐ、左あるべしとの仰也、是に付て陸奥守にある、利休が所持のきぬたの花生は、前の方にて大にひヾきわれありて、それをかすがいにてとじてあり、利休が物ずきとは云ながら、やきものにかすがいを打こと、心得がたきことなり、景気にてもあるべきか、此われのある故に、利休がきぬたと名付けるとなん、響あると云こヽろ也と仰也」とあります。
白居易の『聞夜砧』に「誰家思思婦秋擣帛、月苦風凄砧杵悲。八月九月正長夜、千聲萬聲無了時。應到天明頭盡白、一聲添得一莖絲。」(誰が家の思婦か秋に帛を擣つ、月苦え風凄く砧杵悲し。八月九月まさに長き夜、千声万声了む時なし。まさに天明に到らば頭ことごとく白かるべし、一声添え得たり一茎の糸)とあります。
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天龍寺手 | |
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