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経筒

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青磁経筒花入

玉j(新石器時代) 故宮博物院蔵

経筒(きょうづつ)は、青磁花入の一種で、胴が方柱状で、その胴の四隅に太い横棒状の紋様をあらわし、胴の上下端が低い円筒状になったものをいいます。
経筒は、その姿を経巻を入れた筒に見立ててこの名があるといいます。
経筒は、胴の四隅につけられた横棒状の紋様を易に使われる算木に見立てて「算木手」(さんぎで)とも呼ばれています。
経筒は、古代中国で祭祀用に使われた玉器である「j」(そう)を祖形としたものと考えられています。
jは、中国新石器時代揚子江下流域の良渚文化(BC3500〜BC2200)にまで遡り、その後に跡を絶った、方形で中央に円孔を穿った玉器で、多くは軟玉から作られています。
jは、本来の用途については、文書記録が現れるころには、すでに正確な知識が失われており、文献的には後代のものによるしかなく、諸説があります。
jは、その後殷代に再び現れたといい、周代(BC1046〜BC256)に至り、『周礼』春官大宗伯に「以蒼璧禮天、以黄j禮地」(蒼壁を以って天を礼し、黄jを以って地を礼し)、鄭玄注に「禮~者必象其類。壁圓、象天。j八方、象地。」(神を礼する者は必ずその類に象る。壁の円は天を象り、jの八方は地を象る)とあるように、地をまつる玉器とされます。そこでjの円筒形の穴は天を、方形の外周は大地を象徴しており、天地の結合のシンボルであると一般に考えられているといいます。

『茶道筌蹄』に「経筒 経巻を筒に入たる形に似たるゆへに云ふ」とあります。
『周禮』春官大宗伯に「以玉作六器、以禮天地四方。以蒼璧禮天、以黄j禮地、以青圭禮東方、以赤璋禮南方、以白琥禮西方、以玄璜禮北方。皆有牲幣、各放其器之色。」(玉を以て六器を作り、以て天地四方を礼す。蒼壁を以って天を礼し、黄jを以って地を礼し、青圭を以って東方を礼し、赤璋を以って南方を礼し、白琥を以って西方を礼し、以玄璜を以って北方を礼す。皆な牲幣あり、各その器の色を放つ。)とあります。

     
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