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精進椀(しょうじんわん)は、禅院で饗応膳として使用された膳椀で、朱塗で、高台の内側が黒塗になっています。
天正時代に頻繁に使われている「鉢の子椀」というのが「精進椀」のことではないかといわれます。
精進椀は、飯椀の身が椀形であるのに、飯椀の蓋・汁椀の身蓋とも端反りになっています。
精進椀には、四つ椀のほかに「楪子」と「豆子」が添っています。
精進椀は、現在では真の膳椀として、仏事の茶事や格式の高い茶事に用いられています。
元禄4年(1691)刊『茶道要録』に「利休形諸道具之代付」として「精進椀但シ三人前 二十四銭目。替汁椀但シ一組 四銭目。精進二ノ椀 十三銭目。大壺皿蓋共 十銭目五分。小壺皿同 同前。平皿同 同前。楪子三ツ 七銭目五分。豆子三ツ 六銭目。」とあり、弘化4年(1847)刊『茶道筌蹄』に「精進椀 利休形、香台の内何れも黒し、平内蓋、楪子底黒、豆子底黒、引鉢皆朱、但し茶会には常の手付飯器も用ゆ、折敷朱角切裏黒、但し坪はなし」、嘉永4年(1851)刊『茶式湖月抄』に「ふた二つとも汁椀と同形なり、尤、口にひもなし、食椀ばかりひもあり、ぬり内外朱、かうだいの内いづれも黒塗、地すりは朱の方なり、何れも椀の深さなりかつかう汁椀と同事、食椀は一つはなれたる形り格好なり、是を皆朱の精進わんとて利休好なり」とあります。
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