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床・釜の拝見の仕方

 

床の拝見

席中に入ったら、まず床前に進み、床正面に座り、扇子を膝前において、一礼してから、両手を畳についたまま、掛物を拝見します。次に、花と花入を拝見します。香合がある場合には、香合を拝見します。
拝見が済んだら、一礼して立ち上がります。

表千家
花入れが掛物の前にある時は、そのままで花入れを拝見します。床柱に花入れがかかっている場合は、そのほうに向き直って、花と花入れを拝見し、もう一度床の掛物の前に向き直って、軽く一礼して立ち上がります。

裏千家
花入に向かって扇子と膝を動かして拝見します。拝見が終わったら、正面に向き直って、一礼をします。

武者小路千家
花が床柱にあるときには、そのほうに向いて一礼して拝見しますが、花入が掛物の前にあるときは、掛物を拝見したあと、そのままで花を拝見します。

釜の拝見

床の拝見がすんだら、続いて踏込畳(お点前をされる方の入り口)の前へ行って、道具畳(お点前の道具が置かれている畳)へ進みます。道具畳では、風炉または炉の前に座って、扇子を膝前において、両手を前についたまま、拝見します。棚があれば、棚や飾ってある水指や茶器などを拝見します。

表千家
風炉の場合は、風炉釜の前に座り、釜や炭の様子、風炉先、棚があれば棚や飾ってある水指や茶器などを拝見します。炉の場合は、最初に炉正面へ向いて座り、釜や炉中の様子、炉縁などを拝見し、棚があれば、棚前に向き直って、拝見します。道具畳での拝見にはおじぎはしません。

裏千家
かぎ畳を回って点前座にすすみます。風炉釜の正面に座り、釜や風炉、灰形を拝見します。棚があれば、畳中央に座り扇子を前にして棚や飾ってある水指や茶器などを拝見します。炉の場合は、最初に炉正面へ向いて座り、釜や炉中の様子、炉縁などを拝見し、棚があれば、棚前に向き直って、棚や飾ってある水指や茶器などを拝見します。道具畳の拝見では礼はしません。

武者小路千家
畳のへり角を通って踏込畳から点前畳にすすみます。釜正面に座り、扇子を前にして、一礼します。棚のある場合は、まず棚に向いて軽く一礼し拝見し、そのあと釜正面に向きます。

拝見が終わりましたら、扇子を持って立ち上がり、茶道口の前に戻って、自分の席につきます。 客畳から道具畳に入る時と道具畳から客畳へ出る時は、必ず茶道口の畳の角(炉がきられている畳の炉と反対側の角)を通ります。拝見に進む場合は、正客に一礼してから床前へ進み、道具畳へは一人ずづ入ります。次の客の拝見に邪魔になる場合や自分の席が入り口付近の場合は、一時邪魔にならないところに仮に座って後から自分の席につきます。 客の座る位置 正客は床の近くの上座に、お詰は床から遠い方に座ります。

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  1. 座り方・立ち方
  2. お辞儀の仕方
  3. 襖の開け方・閉め方
  4. 歩き方
  5. 席入りの仕方
  6. 床・釜の拝見の仕方
  7. 扇子の置き方
  8. お菓子のいただき方
  9. 薄茶のいただき方
  10. 茶器・茶杓の拝見の仕方

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