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土拍子口

桃尻 桃底 曾呂利 鶴首 鶴一声 角木 蕪無 下蕪 中蕪 把綿 経筒  薄端 釣船 柑子口 桔梗口 砂張

土拍子口花生

『万宝全書』土拍子口之図

『訓蒙図彙』鈸 土拍子

土拍子口(どびょうしぐち)は、古銅花入の口造りの一種で、口縁部が喇叭状に広がったものをいいます。
土拍子口は、口造りが、中国から伝来したシンバルに似た打楽器の「土拍子」に似ているところからこの名があるといいます。
土拍子は、「銅鈸子」「銅拍子」「頓拍子」「調拍子」などとも書き、「とびょうし」ともいいます。
土拍子は、中国でも本来は外来楽器ですが、「銅鈸」(どうばつ)の名で宮廷の宴楽や仏教音楽に用いられましたが、元代以降京劇などで盛んに用いられるようになります。
土拍子は、日本には奈良時代にすでに伝来し、雅楽にも用いられており、平安時代には「銅拍子」の名が生じ「どうびょうし」「どびょうし」などと読み、その後「土拍子」と書くようにもなり、室町時代には「土拍子」が一般的になっています。

『君台観左右帳記』に「花瓶 土拍子 鏑無 丸花瓶 細首 結龍 双花n」とあります。
『万宝全書』に「○土拍子口無鏑(カフカフナシ) ○土拍子口二重鏑(ニチウカフラ)花瓶 ○土拍子口四方口」とあります。
『訓蒙図彙』に「鈸(はつ) はち。銅鈸子 俗云どびやうし」とあります。
『仙伝抄』に「とひやうしくちの花の高さこみの事。のどのひらきより水もち六分ばかり置てきるなり」とあります。
『類聚名義抄』平安末期成立に「銅鈸子 トウハチシ」とあります。
『色葉字類抄』天養治承年間(1144〜1181)成立に「銅鈸子(トウハツ) トヒヤウシ 鈸即鉢也。 頓拍子 同。」とあります。
『下學集』文安元年(1444)成立に「土拍子 トヒヤウシ」とあります。
『節用集』易林本慶長二年(1597)に「土拍子 トビヤウシ 調拍子 同」とあります。
『通典』唐杜佑撰貞元十九年(803)上進に「銅鈸、亦謂之銅盤、出西戎及南蠻。其圓數寸、隱起如浮漚、貫之以韋、相撃以和樂也。南蠻國大者圓數尺、或謂齊穆士素所造、非也。」とあります。

     
桃尻  桃底  曾呂利  鶴首
     
鶴一声  角木  蕪無  下蕪
     
中蕪  把綿  経筒 
     
薄端  釣船  柑子口  桔梗口
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