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鶴一声

桃尻 桃底 曾呂利 鶴首 鶴一声 角木 蕪無 下蕪 中蕪 把綿 経筒  薄端 釣船 柑子口 桔梗口 砂張

古銅花入 銘鶴一声 徳川ミュージアム所蔵

鶴一声(つるのひとこえ)は、柑子口で、口が曾呂利より細く、耳がなく、首が細長い、いわゆる鶴首形で、撫肩で、下部が膨らみ、底に高い高台が付き、高台には波涛文が鋳出された古銅花入です。
松平甲斐守の添状によると、はじめこの花入は「鶴の嘴」と呼ばれていましたが、鶴の立ち姿のようにみえるので「鶴一声」と改めたといいます。

『松屋会記』天文6年(1537)9月13日宗易会に「ホソ口ニ花、鶴ノハシニテ」、永禄12年(1569)11月23日千宗易会に「つるのはしの花ひん、始而拝見申候、右しとう(紫銅)のもの也、かね一段うつくしく候、うつくしきハかりにて、こひ(媚)たるかねのいろハなく候、たけ(長)一しやく(尺)ニすこしみしかく候、わ(輪)いとそこ、たゝミのめ四ツあり、口こゆひ(小指)のさきやう々々いり申候、此花ひん、惣別、こひたる物にてハなく候、いふう(異風)なるハかりにて候、うつくしくはなやかに、いふうニ見え申候、乍去よわきやうニハ見え申候」、同天正8年(1580)12月9日宗易会に「一 手水間、床ニ細口、鶴のはし、白梅生而」、『今井宗久茶湯日記抜書』の永禄8年(1565)10月18日宗易会に「床 鶴の一声、ヌリ板ニ置テ、水仙花生テ」とあります。
『山上宗二記』に「一 鶴一声 堺千宗易所持、コトウノ無文ナル花入、薄板ニ居る」とあります。

     
桃尻  桃底  曾呂利  鶴首
     
鶴一声  角木  蕪無  下無
     
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薄端  釣船  柑子口  桔梗口
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