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触杖

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触杖

触杖(そくじょう)は、露地の砂雪隠に置かれ、用便後に砂をかけ覆うための杉製の細長い板のことです。
触杖は、「触杖」(えづえ)、「粉匙」(こすくい)、「小鋤」(こすき)、「厠杖」、「砂かけ」、「砂すくい」などとも呼ばれ、「束杖」とも書かれました。
触杖は、砂雪隠の一隅に盛り上げた砂の上に刺しておきます。

『茶道筌蹄』に「砂雪隠 堀込柱内に、踏石、丸き塵穴、蕨箒、觸杖、籌子あり、御影石か白川石かの屑を真中と隅とに盛る、入口の石を戸下の石といふ、両方を踏石といふ、向ふを小便返しと云、後をウラ返し、此四つの石の間より砂を撫込み勝手の方に積む、砂雪隠ある庭には、外に蕨箒不用なり」「觸杖 砂雪隠の石屑をかきよする器」とあります。
『茶式湖月抄』に「そくしやう 長二尺六寸九分。中、上一寸二分半、下一寸九分。厚、上三寸三リン、下二分八リン。穴八分下け六分に四分の穴。仙叟形 同長二尺六寸。巾、上一寸六分、下一寸八分。厚、上三寸三厘、下二分半。」「束杖 長さ 二尺六寸五分。巾 上一寸二分半●二寸四分、下一寸九分●一寸二分。厚 上三分三りん、下二分八りん、厚三分上下ともに同。面一分。(下端)此角丸し。穴八分下け六分に四分の穴●穴六分半に横四分。木は杉なり。右丸面にして厚味の方むつくりとみゆるなり。同仙叟好 長二尺六寸六分。巾、上一寸六分、下一寸八分。厚 上三分三りん、下二分半」「觸杖 長二尺二寸、(上)巾二寸二分、厚四分、(下)巾二寸八分、厚八分。雪隠の内、山形のかはき砂の上に觸杖をたてる」とあります。
『茶道早合点』に「砂雪隠へ大便する法、先觸杖にて砂をかきのけ紙を多くしき、大便して上へ又紙をきせ、觸杖にて砂をかきよせ多くかけをく、しかしながら先大便はせぬことなり」とあります。
『南方録』に「客来前、疾と水を打、掃除仕舞て、其後乾砂を手桶に取寄、山なりに立、其上に觸杖をさす」とあります。

     
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